甲子園優勝の履正社高校岡田監督のチームを強くする秘訣

今年の夏の甲子園は履正社高校が星稜高校を下し、見事初優勝を果たしました。
 
 
優勝の舞台裏には数々の努力と戦略と工夫がありました。
その中で野球部の岡田監督の指導方針について、人として成長するうえで大切なエッセンスが含まれたので、ここで紹介したいと思います。
 
 
その指導方針は
「自主性を重んじた」ことです。
 
 
甲子園を目指す野球部の多くは、指導者やチームのリーダーが練習メニューを決めて部員はその通りに練習を行います。
 
一方で、履正社高校はというと、グラウンドでバッティング練習を5人の部員が行っている時、監督はその5人を指導し、他の部員は監督の見ていないグラウンドの外で別の事を行います。グラウンドの外では筋トレや技術トレーニングあるいは休憩でもよい。すべては個々の部員が自主的に決めて練習をするのです。
 
 
なぜこのような練習をするのか?
岡田監督は「考える力を養おうとしている」と言います。
監督の見ていないところでトレーニングをすることは、自分で必要な練習を考えて自分でどうすれば強くなるか考えて練習すること。
 
 
岡田監督も以前は高校球児でした。当時の監督はいわゆる昭和のスパルタ指導で、「ああしろ、こうしろ」と言われ。やらされている感の中で練習する日々。自分で考えて練習することがほとんどありませんでした。そうして大人になり社会に出た時に言われてしかやらない人間になったと感じたそうです。
 
 
だから、履正社高校の部員には自分で考えながら試行錯誤して取り組み、失敗して、改善してまた取り組むことをさせ、自己成長につなげていきました。「ああしろ、こうしろ」と指導せず、監督は情報提供やヒントは与え、やるかどうかは選手に判断させる。という指導をしていました。
 
 
この指導が功を奏し、選手一人が監督に「やらされている感」ではなく、自分で「やっている感」を持ち、高いモチベーションを持ちながら練習ができていたのです。選手自身も自主的にやるほうが身につくと実感したと優勝後のインタビューで語っていました。
 
 
 
スポーツメンタルコーチングの考えではチームや選手と関わる時は、
「人は一人ひとり、全く違う」
「人はそもそもチャレンジが好きな存在」
「人はクリエイティビティにとんだ存在」
ということを大切にして関わります。
 
 
一人一人違うから、同じ練習メニューをさせなかった。チャレンジし自主的に考えてくれると信じていたから監督の見ていないところで自分で考えて練習させた。
岡田監督は、上記3点を自然と大切にしていたことから、自主性を重んじることにつながったのだと考えます。
 
 
「選手はみんな同じで、言われたことしかやらずに、自分から動かない。」という考えを持っていると、どうしても「ああしろ、こうしろ」の指導になってしまいます。そのほうが統率が取れた練習になるかもしれませんが、考えない選手、やらされ感でやる選手、が生まれる可能性が高まるのです。
 
 
「人は一人ひとり、全く違う」「人はそもそもチャレンジが好きな存在」「人はクリエイティビティにとんだ存在」という考えを持つこと。
 
そして「情報提供や良い方向に向かうヒントは与えるけど、それをどう判断するかは選手にまかせる」」。そのような指導者の姿勢が選手、チームを強くさせることにつながるのです。