八村塁選手に学ぶ 結果を出すための心の作り方

今日は結果を出すための心の作り方を一つお伝えしたいと思います。最初に答えをお伝えします。それは「一生懸命を楽しむ」スキルです。
 
 
「楽しく勉強している子や楽しく仕事をしている人」と「つまらなさそうに勉強をしている子やつまらなさそうに仕事をしている人」どちらの方が、成果が上がりそうでしょうか?
 
 
おそらく前者と答えるでしょう。「楽しくない」「つまらない」と思いながらやっている行動はパフォーマンスが低く成果もあがらないものです。つまり「楽しい」というのもフローの要素であり、パフォーマンス・成果を高める心の状態です。(フローにについてはコチラ
 
 
でも、おもしろいことに学生は学校の授業を退屈だと考え、部活をやっている人はトレーニングがつまらないと考え、サラリーマンは仕事がおもしろくないと思いがちです。日常でやるべきことを楽しいと思えていない。それはとてももったいないことだと思います。ではどうやって「楽しい」を作り出せばよいのでしょうか。
 
この「楽しい」を上手く力にしている選手がMBAで活躍しているバスケの八村塁選手です。
 
 
2019年6月のNBAドラフト会議を翌日に控えたインタビューに答えていたときのこと。「バスケの原点は何か?」という質問に答えている中で、中学時代の恩師である坂本譲治コーチから「一生懸命を楽しむこと」を何度も教えられていたと語っていました。
 
 
「バスケを楽しむ」ではなく「練習を楽しむ」でもなく「一生懸命を楽しむ」こと。ここがポイントです。
 
 
私たちはどんなことが「楽しい」と感じるのでしょうか。一般的には、友達と遊ぶこと、仕事で成果が上がること、旅行、バラエティー番組などでしょうか。
 
 
このようなときは当然楽しいと思います。間違いありません。ただ、上記の「楽しい」自分の外側にあるものに依存しています。どこかにいる、誰かといる、何かが起るなど「環境」「他人」「出来事」の条件が揃わなければ生まれません。
 
 
競技を楽しむ、仕事を楽しむ、勉強を楽しむ、もちろん外部のことを楽しむのも大事で、これを否定することは全くありません。ただし、外部に依存していては楽しもうにも楽しめないときに困ってしまいます。
 
そんな時に「無理に理由をつけて楽しもうと」頑張るのではなく、「一生懸命を楽しむ」と考えてみましょう。
 
 
あなたが過去に一生懸命やっていたときのことを振り返ってみて、そのときはどんな気持ちでしたか?
 
 
子供のころに一生懸命走り回っていたとき、一生懸命部活に打ち込んでいたときなどなど。おそらくそこには「楽しい」という気持ちがあったと思います。
 
 
人には一生懸命を楽しいと感じる力があるといわれています。何かをやらなければならないとき、適当にやるのと一生懸命やるのではどちらが楽しいですか?
 
適当より一生懸命やるほうが楽しいはずです。適当にやるのは「楽」ではあるかもしれませんが、やるべきことから逃げているのでパフォーマンスも生産性も上がりません。ならば一生懸命を大事にするほうがいいですよね。
 
 
八村選手が、ある時「バスケがつまらない」「練習がつらい」などとどうしても楽しめないときが訪れていたと思います。それでも、バスケを頑張ってこられたのは「一生懸命を楽しんでいた」からだと考えます。八村選手は「バスケを楽しむ」というのも大事にしていたと言いますが、それができているのは「一生懸命を楽しむ」があるからに他ならないと考えます。
 
 
注意してほしいのは「一生懸命を楽しむ」と考えて、劇的な変化は期待するものではありません。大会で優勝したときのような、受験で合格したときのような、ディズニーランドに行ったときのような「楽しい」はつくれません。少しでもフローな方に心が近づくということを自分の脳を使うだけできることこそが重要なのです。
 
 
私が好きな言葉があります。
「If you lose, it hurts, but as long as you have fought hard, you can still feel good about yourself.」(負けたら傷つく、でも一生懸命戦ったなら自分自身いい気分でいられるよ)
 
これは1980年代に活躍したテニスのイワン・レンドル選手の言葉です。
一生懸命ベストを尽くしたのだから悔いはないという清々しさだけでなく、一生懸命でいたことも自体が自分自身にいい気分をもたらしているのだと考えます。
 
 
頑張っているのに成果がでなくて嫌になったとき「一生懸命を楽しもう」と考えて、心をフローにしてやるべきことに取り組んでみてください。心に何かプラスのエネルギーが生まれるのを感じられるはずです。