試合で勝つためには何が必要でしょうか?
答えはいろいろあると思いますが、「あれをやろう」「これをやろう」と考える前、見つめてもらいたいのが「自分自身」です。試合に勝つためにプレーするのは他でもない「自分自身」です。だから「勝者にふさわしいプレーをする自分でいること」が重要です。
その「勝者にふさわしいプレーをする自分」になるとはどういうことか、その一つの答えを桃田選手は言葉に表しています。
先日放送された日本テレビの「POWERフレーズ」というアスリートが大事にしている言葉を紹介する番組で、桃田選手は「感謝」というワードをPOWERフレーズとしてチョイスしていました。
桃田選手は「いろんな方のサポートで練習ができて試合に行けてコートに立てる」また「自分のことしか考えていない選手と応援してくれる周りの人達に感謝している選手とでは、終盤の粘りが全然違う」と補足しています。
感謝の気持ちを持つことは大事だというのは誰も否定する人はいないでしょう。誰もが感謝は当たり前のように大事なことと認識しています。じゃあ「感謝」の何がいいでしょうか。
桃田選手は二つの意味で感謝がPOWERになると語っているように思います。
それは「ハードワーク」と「心の安定」です。
バドミントンもテニスもネット競技なので共通する点が多いのですが、相手が強ければ強いほど1ポイントを取るのが大変でそうとうな「ハードワーク」を強いられます。終盤になるにつれて俊敏性を維持するのが難しくなります。
そんな中で力を発揮できるのが日ごろから周りの人たちに「感謝している人」
感謝の心があるということは周りのサポートしてくれる人たちを思ってのこと。人は自己満足のためと思うと妥協してしまうことがありますが、「他人のために」と心の底から思っていると力が湧いてくるもの。だから試合の終盤パフォーマンスに差があらわれるのです。
また、感謝は「心の安定」につながります。
実際に「ありがとう」と言っているときの事を思い返してみると、その瞬間の気分はとても良い状態だと思います。パフォーマンスを発揮できる心の状態(フローな状態)と言っていいでしょう。
*フローについてはコチラ
何かをくれた人に感謝をする。などというのは当然のこと。誰でもやっていることだと思います。大事なのはささいなことに感謝すること。
毎晩寝るときに横になっているベッドにしても、作ってくれた人、販売してくれた人、運んでくれた人などがいるからあなたがぐっすり寝ることができます。会社や学校まで難なく行けるのも交通インフラを整えてくれた人々がいるからです。
これらの例は大げさかもしれませんが、そんなささいなことに「ありがとう」と思えることが自分自身の心の安定につながり、試合でも生きてくるのです。
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